「四十肩・五十肩でジムに通っていいのか不安」
「肩が痛いけど運動不足も気になる」
Re:Glowでは、40〜60代の方からこういった相談をよくいただきます。
結論を先にお伝えします。
四十肩・五十肩(医学的には肩関節周囲炎)は、症状の段階(急性期・拘縮期・回復期)によって許容される運動が大きく異なり、自己判断でのジム再開はかえって悪化させる場合があります。必ず整形外科医の評価を受けた上で、その情報をパーソナルトレーナーと共有して進めるのが安全です。
この記事では、肩関節周囲炎の段階別の特徴と、ジムで安全に運動を続けるための5チェック、Re:Glowの段階的アプローチを整理します。
【結論】症状段階に応じた運動可否が異なる — 整形外科医の評価が前提
「四十肩・五十肩」は俗称で、医学的には「肩関節周囲炎」と呼ばれます。
肩関節の周囲組織(腱板・関節包・滑液包など)に炎症や癒着が起き、痛みと可動域制限を伴う疾患です。
原因は明確に特定されない場合も多く、40〜60代に多発する傾向があります。
肩関節周囲炎の3段階と運動可否(一般論)- 急性期(炎症期・1〜3ヶ月): 強い痛み・夜間痛が中心。運動はほぼ全面禁止。安静と医療機関の指示に従う
- 拘縮期(凍結肩・3〜6ヶ月): 痛みは落ち着くが肩が固まる時期。可動域訓練のみ可能。ジムでの抵抗運動は慎重に
- 回復期(6ヶ月以降): 可動域が徐々に戻る時期。医師の許可後、段階的に運動再開が可能
それぞれの段階で「やっていい運動」と「絶対に避けるべき運動」が違うため、自己判断は禁物です。
整形外科医の診断・許可・推奨運動範囲を確認してから、トレーナーに伝えてセッションを設計する流れが安全です。
注意点として、肩の痛みは肩関節周囲炎以外にも以下のような疾患の可能性があります。
- 腱板断裂(放置すると修復困難)
- 石灰沈着性腱炎
- 頸椎由来の関連痛
- 関節リウマチ等の自己免疫疾患
「四十肩だから自然治癒する」と決めつけず、必ず医師の鑑別診断を受けてください。
段階別の特徴と「やっていいこと・避けるべきこと」
肩関節周囲炎は段階によって、運動の可否と推奨内容が大きく変わります。
急性期(発症〜3ヶ月)
特徴- 安静時痛・夜間痛が強い
- 軽い動作でも激痛が走る
- 肩を動かすこと自体が困難
- 医師指示のリハビリ(振り子運動など極めて軽い動作)
- 下半身・体幹のトレーニング(肩に負担をかけない範囲)
- 痛みの少ない姿勢での呼吸・ストレッチ
- バーベル・ダンベルの肩関連種目すべて
- マシンプレス・ラットプル・チンニング
- 痛みを我慢して動かすこと
拘縮期(凍結肩・3〜6ヶ月)
特徴- 安静時痛は減るが、動かすと痛い
- 肩の可動域が大きく制限される
- 髪を結ぶ・後ろの物を取る等の日常動作が困難
- 医師指示のもとでの可動域訓練(温熱併用も可)
- 低負荷のチューブエクササイズ(医師許可後)
- 下半身・体幹のトレーニング継続
- 反対側の肩のトレーニング
- 高重量のオーバーヘッド種目
- 急激な可動域拡大ストレッチ
- 痛みを引き起こす反復動作
回復期(6ヶ月以降)
特徴- 痛みがほぼ消失
- 可動域が徐々に回復
- 日常生活はおおむね支障なし
- 段階的な抵抗運動の再開
- 軽量からの肩関連種目(ショルダープレス、サイドレイズ等)
- 可動域改善のためのストレッチ強化
- 通常の上半身トレーニングへ徐々に移行
- 急に発症前の重量・回数に戻すこと
- 痛みが再発したのに継続すること
- 医師のフォロー診察を受けないこと
参考: 日本整形外科学会(
ジムで安全に運動を続ける5チェック
主治医から運動許可が出た後、ジムで安全に進めるための5チェックを整理します。
チェック1: 整形外科医の運動許可と推奨範囲の確認
最も重要な前提です。
画像診断(X線・MRI)の結果、現在の段階、許容される運動の種類と強度を医師に確認してください。
「自由に運動していい」のか「肩関連種目は避けて」なのか、明確にしておくことが安全な進行の土台になります。
チェック2: 痛みのスケール化と毎セッション記録
VAS(視覚的アナログスケール、0〜10)で痛みの強さを毎回記録します。
セッション前/中/後で痛みの変化を追い、悪化傾向が見られたら即座にセッション内容を見直します。
「我慢できる痛み」を続けると拘縮悪化や腱板損傷のリスクが高まる傾向があります。
チェック3: 可動域の現状把握と無理のない範囲
挙上(腕を上に上げる)・外転(横に上げる)・外旋(外向きに回す)の3方向で現状の可動域を測ります。
痛みなく動かせる範囲(無痛可動域)の80%以内でトレーニングするのが安全な目安です。
無理に「動かせる限界」まで動かすことは避けてください。
チェック4: 重量より「動作の質」を優先
回復期に入って肩種目を再開する場合、重量を追わず「正しいフォームでスムーズに動かせる」ことを最優先します。
1kg〜2kgのダンベルで動作パターンを再学習する期間が、長期的な再発防止に直結する傾向があります。
チェック5: 反対側の肩・下半身・体幹の維持
肩を休めている期間でも、反対側の肩・下半身・体幹のトレーニングは継続できます。
「動ける範囲を維持する」ことが、回復後のスムーズな再開につながります。
全身の運動習慣を完全に止めない設計が大切です。
肩関節周囲炎経験者向けの代替トレーニング5選
通常のジム種目を避けつつ、全身運動を継続するための代替アプローチを5つ整理します。
代替1: チューブを使った低負荷ローテーター強化(医師許可後)
セラバンドなど軽い抵抗を使い、肩のインナーマッスル(腱板)を低負荷で活性化します。
回復期の初期に取り入れることが多い種目で、可動域改善と再発防止の両面に有効な傾向があります。
代替2: 下半身中心のトレーニング(スクワット・ヒップヒンジ系)
肩への負担がほとんどない下半身種目は、肩関節周囲炎の全期間を通じて継続できます。
スクワット(バーベルが担げない時はゴブレット・スプリットスクワット)、ヒップリフト、ルーマニアンDL(軽量)などが選択肢です。
代替3: 体幹トレーニング(プランク派生)
通常のプランクは肩への負担があるため、急性期は避けます。
拘縮期以降は、肘の角度や手のひら接地などで肩への負担を最小化したプランクバリエーションが選べます。
医師・トレーナーと相談しながら進めます。
代替4: バイク・ウォーキング等の有酸素
肩への直接的負担がない有酸素運動は、急性期からも継続可能です。
体重・基礎体力・心肺機能を維持するために、週2〜3回の継続を推奨します。
代替5: 反対側の肩トレーニング(クロスエデュケーション効果)
意外と知られていませんが、反対側の肩を鍛えると、神経系の効果で痛めている側の筋力低下も緩やかにできる可能性があります(クロスエデュケーション効果)。
回復期の補助として取り入れる価値があるアプローチです。
Re:Glowの現場視点 — 肩関節周囲炎経験者へのアプローチ
現場視点1: 「医師の診断書・運動許可書」の確認を最優先にしている
四十肩・五十肩を経験したクライアントには、必ず以下を初回カウンセリングで確認しています。
- 整形外科での診断名(肩関節周囲炎・腱板断裂・石灰性腱炎など)
- 現在の段階(急性期・拘縮期・回復期)
- 許容される運動範囲(医師指示)
- 服薬・注射等の治療状況
これらが不明な場合は、まず医療機関で評価を受けることを優先するよう案内します。
パーソナルジムは医療機関の代替ではなく、医療と連携する立場であるという認識を共有しています。
現場視点2: 「肩を休めて他を鍛える3ヶ月」が結果的に近道になる傾向
肩を痛めた直後に「肩トレを我慢して続けたい」というクライアントもいらっしゃいますが、現場で見てきた範囲では「3ヶ月思い切って肩を休めて、その間に下半身・体幹を強化する」方が、回復後の総合的な体力向上に繋がる傾向があります。
肩に固執して悪化させると半年〜1年単位の遅れになる場合もあるため、優先順位の組み替えを提案することが多いです。
現場視点3: 三鷹台店・深大寺店の中高年クライアントの傾向
両店舗の40〜60代クライアントの中で、四十肩・五十肩を経験している方は約15%程度です。
完全個室・予約制で他人を気にせず動作確認できる環境が、回復期のフォーム再学習に向いていると評価されることが多くなります。
急性期の方は無理にジム再開せず、医療機関中心で過ごす期間を尊重しています。
三鷹台店・深大寺店のセッション環境
- アクセス:京王井の頭線 三鷹台駅 徒歩6分
- 住所:東京都三鷹市井の頭2-11-16 ARKHOUSE井の頭101(B1F)
- アクセス:京王線 調布駅から車で約10分/バスで約15分
- 住所:東京都調布市深大寺東町2-7-2 meedo03号室
FAQ — よくある質問
Q1. 四十肩・五十肩は放っておけば治りますか?
自然回復するケースもありますが、適切な治療と段階的な運動を行わないと、可動域が完全に戻らないまま固まってしまう場合があります(永続的な拘縮)。
また、診断名が「四十肩」ではなく「腱板断裂」だった場合は、放置すると修復困難になります。
必ず整形外科医の診断を受けてください。
Q2. 痛い時にストレッチをしても良いですか?
急性期は基本的に強いストレッチは避け、医師指示の極めて軽い可動域訓練(振り子運動など)に留めます。
拘縮期以降に医師の指示があれば、痛みが出ない範囲のストレッチを段階的に行います。
「痛いストレッチが効く」は古い考え方で、現代では「痛みのない範囲で継続」が主流です。
Q3. ジムで肩を再発させてしまいました、どうすれば?
まず運動を中止し、整形外科を再受診してください。
画像検査で状況を確認し、再発の段階に応じた治療計画を立て直します。
再発後の運動再開は、初回より慎重に進める必要があります。
トレーナーには再発の経緯と現在の医師指示を必ず伝えてください。
Q4. 反対側も四十肩になりますか?
肩関節周囲炎は片側で発症した後、反対側にも発症するケースが一定数あります(数年以内に20〜30%という報告もあります)。
予防策として、姿勢改善・全身の可動域維持・適切な運動継続が有効と考えられています。
完治後も定期的なメンテナンスを続けることが、再発・反対側発症の予防につながる傾向があります。
まとめ — 「医療連携+段階的アプローチ+全身維持」が安全に運動を続ける鍵
四十肩・五十肩とジム活用の要点を整理します。
- 急性期・拘縮期・回復期で運動可否が大きく異なる
- 必ず整形外科医の診断と運動許可を得る
- 痛みのスケール化と無痛可動域内のトレーニング
- 肩を休めても下半身・体幹・反対側は維持できる
- 反対側発症のリスクもあるため完治後もメンテナンス継続
四十肩・五十肩は40〜60代に多発する一般的な疾患ですが、自己判断での運動再開はかえって悪化させる場合があります。
医療機関と連携しながら、段階的にできる運動を継続する設計が、長期的な体力維持と再発防止につながります。
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