姿勢改善・肩こり腰痛

反り腰をジムで悪化させる5つの動き — 現場で見直したいフォームのポイント

「反り腰を改善したくてジムに通い始めたのに、なぜか腰が痛くなった」。こうした相談を受けることが、現場では時々あります。実は反り腰の方は、頑張れば頑張るほど反り腰を強める動きを無意識に選んでしまう傾向があります。腹筋が弱く、太もも前と腰の筋肉が硬いという典型的なバランスのまま、ジムで重さを扱えば、その癖がそのまま増幅される。今回は10年現場で見てきた中で、反り腰の方が悪化させやすい5つの動きと、フォーム見直しのポイントを整理します。

保戸塚 康裕
執筆 Re:Glow代表 保戸塚 康裕

NSCA認定パーソナルトレーナー(NSCA-CPT)。大手パーソナルジム勤務を経て独立し、Re:Glow パーソナルジムを設立。延べ3,000件以上のセッション実績を持ち、初心者から競技者まで幅広い層の指導を行う。

本記事は一般的な情報提供を目的としており、医療上の助言を意図するものではありません。

反り腰をジムで悪化させる5つの動き

最初に、現場で「これは反り腰の方には要注意だな」と感じることが多い動きを5つ挙げます。

ひとつ目は、レッグプレスで腰をシートから浮かせる動き。重さを扱おうとして膝を深く曲げると、骨盤が後ろに回りきらず、腰がシートから浮いてしまう。これが続くと腰椎への負担が増える傾向があります。

ふたつ目は、デッドリフトで腰を反らせて持ち上げる動き。スタートポジションで骨盤前傾が強く、フィニッシュでさらに後ろに反らせる癖が出ると、腰部の伸筋群を過剰に使い続けることになります。

3つ目は、スクワットでフィニッシュ時に骨盤を前に押し出す動き。立ち上がる勢いで骨盤を前傾しきってしまうと、腰の反りが強化されます。

4つ目は、オーバーヘッドプレスで腰を反らせて挙上する動き。肩の可動域が足りない方ほど、肩で上げきれない分を腰の反りで補おうとして、結果的に反り腰を強める習慣が定着します。

5つ目は、腹筋種目のシットアップで腰が浮く動き。腹筋を鍛えるつもりが、腸腰筋(足の付け根の筋肉)を主に使ってしまい、反り腰の原因のひとつとされる筋肉を逆に強化する形になることがあります。

なぜジムでの動きが反り腰を悪化させるのか

ここで「なぜ」を整理します。反り腰の方の体には、ある共通した傾向があるからです。

一般に反り腰の方は、腹筋とお尻(大臀筋)が弱く、太もも前と腰の伸筋群が硬く短い、というバランスを抱えています。この状態で重さを扱うと、体は「使いやすい筋肉」を優先的に動員します。つまり、もともと働きすぎている腰と太もも前で動こうとする。

結果として、お腹で支えるべき場面でお腹が抜け、お尻で押し出すべき場面で太もも前と腰が頑張る。重さが増えるほどその癖は強化され、姿勢も日常動作も反り腰寄りに固まっていきます。

「筋トレで姿勢が良くなる」というのは原則として正しいです。ただし、それは正しい動員ができている前提での話で、反り腰の方が反り腰のまま頑張ると、姿勢の癖が増幅されることもあるという点だけは押さえておきたいところです。根本改善の考え方は反り腰や巻き肩はマッサージよりも筋トレで改善します — 10年現場で確信した、根本改善の考え方で詳しく書いています。

反り腰の方が現場で見直したい3つのポイント

では、何を見直せばいいのか。現場で繰り返しお伝えしている、3つの基本ポイントに絞ります。

ひとつ目は、ブレーシング(腹圧)を入れてから動き始める習慣。動作の前にお腹を軽く固める意識を持つと、腰が反るスペースが減ります。最初のうちは「軽く咳をした時の腹の固さ」を再現する感覚が分かりやすいです。

ふたつ目は、骨盤ニュートラル(中間位)の感覚を養うこと。仰向けで腰の下にちょうど手のひらが入るくらいの隙間を作る、立位で骨盤を前後に振って中間で止める、といったドリルを動作前に入れる。重さを扱う前にこの感覚を作っておくと、動作中に骨盤が前傾しきるのを防ぎやすくなります。

3つ目は、お尻(大臀筋)から先に動かす意識。ヒップヒンジ系の動作(デッドリフト・ルーマニアンデッドリフトなど)では、お尻を後ろに引いて股関節から折りたたむ。この順番が崩れて腰から動き始めると、反り腰の癖が出やすくなります。腰痛が出た時の対処についてはジム通いで腰痛になった時の対処 — 原因と続けるためのフォーム見直し4ステップもあわせてご覧ください。

Re:Glowで反り腰の方に最初に伝えていること

私たちのジムで反り腰の方を見ていて感じることがあります。最初の数回でフォームを直すよりも、姿勢の癖そのものを認識してもらうほうが、結果的に近道だということです。

具体的には、初回で「ご自身の骨盤が、何もしていない時にどれくらい前傾しているか」を鏡や動画で確認します。これだけで「あ、自分はこんなに反っていたんだ」と気付かれる方がほとんどです。気付きが先で、フォーム修正が後。順番が逆だと、頭で分かっていても体が反応しません。

そして、いきなり高重量に挑戦せず、自重・低重量で動作の質を作り直す期間を設けます。デスクワークが長い方は、姿勢の崩れがそもそも生活側から来ていることも多いです。デスクワーカーの姿勢を崩す4つの癖と、今日から始める5分メンテのような日常側の見直しも、並行してご提案しています。重さを追うのは、体の使い方が安定してからで十分です。

まとめ — 反り腰は「鍛え方」より「使い方」を整える

反り腰の方がジムで改善するか悪化するかは、種目選びよりも「動作の質」で決まる傾向があります。腹圧・骨盤ニュートラル・お尻から動かす、というシンプルな原則を、地味に積み重ねるほうが結果的に近道です。「ジムに通っているのに反り腰が良くならない」と感じている方は、フォームの見直しから始めてみるのをおすすめします。ご自身では気付きにくいフォームの癖は、トレーナーの目があると一気に整理されます。気になる方は、無料カウンセリング&無料体験でご自身の動きを見せていただければ、最初の一歩をご提案します。

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