「ベンチプレスって体重の何倍上がれば上級者?」「スクワットの目標値ってどれくらい?」「自分のBIG3が平均以下じゃないか不安」。トレーニング歴1年以上の中級者から、本当によくいただく相談です。
10年現場で見てきた立場でお伝えすると、BIG3(ベンチ・スクワット・デッドリフト)は『絶対値』より『体重比』で語るのが正しいのが現場の感触です。体重60kgの方が80kgベンチを挙げるのと、体重100kgの方が100kgを挙げるのでは、前者のほうがはるかに「強い」と評価されます。
実際の目標値は人によって違うのですが、体重比でレベル感を把握しておくと、自分の現在地と次のステップが明確になります。
既存のBIG3全般の話はBIG3の平均重量と現実的な目標、種目順序はBIG3の正しい順番で整理しました。今回は「体重比」に焦点を絞ってお話しします。
体重比で見るBIG3のレベル感
まず基本概念の整理から。
「体重比」とは体重比 = 挙上重量 ÷ 体重
例:
- 体重70kg・ベンチ100kg → 体重比1.43倍
- 体重60kg・スクワット120kg → 体重比2.0倍
「自分の体重と比べて何倍持ち上げられるか」が指標になります。
男性のBIG3 体重比目標(目安)| レベル | ベンチ | スクワット | デッドリフト |
|---|---|---|---|
| 初心者 | 0.75倍 | 1.0倍 | 1.25倍 |
| 中級者 | 1.0倍 | 1.5倍 | 1.75倍 |
| 上級者 | 1.5倍 | 2.0倍 | 2.5倍 |
| アスリート級 | 2.0倍+ | 2.5倍+ | 3.0倍+ |
体重70kg男性の中級者目標: ベンチ70kg / スクワット105kg / デッドリフト122kg
女性のBIG3 体重比目標(目安)| レベル | ベンチ | スクワット | デッドリフト |
|---|---|---|---|
| 初心者 | 0.4倍 | 0.75倍 | 1.0倍 |
| 中級者 | 0.6倍 | 1.0倍 | 1.25倍 |
| 上級者 | 0.85倍 | 1.5倍 | 1.75倍 |
| アスリート級 | 1.0倍+ | 2.0倍+ | 2.25倍+ |
体重55kg女性の中級者目標: ベンチ33kg / スクワット55kg / デッドリフト69kg
「中級者」になれば十分な強さ10年現場で見てきて、
- 初心者→中級者: 6ヶ月〜1年
- 中級者→上級者: 1〜3年
- 上級者→アスリート級: 3年以上の本格取り組み
「中級者レベル」までいけば、日常生活では十分な筋力です。そこから上は「趣味として伸ばす」領域になります。
レベル別の到達期間と取り組み方
各レベルへの到達期間と取り組むべき内容を整理します。
初心者→中級者(6ヶ月〜1年)- 週2〜3回の頻度
- フォーム最優先(重量より動作の質)
- 漸進的に重量UP(毎週1〜2kg)
- 食事のタンパク質(体重×1.5g)
- 8時間睡眠
「3ヶ月で見た目変化、6ヶ月で中級者の入口」が現場での目安です。
中級者→上級者(1〜3年)- 週3〜4回の頻度
- 周期化(ピリオダイゼーション)導入
- 補助種目を増やす
- 食事の精度UP(マクロ管理)
- 怪我予防の比重を増やす
「毎週成長」から「月単位での成長」に変わります。停滞期も増えるので、詳しくは筋肉が育つ5つの停滞原因もご参照ください。
上級者→アスリート級(3年以上)- 本格的なプログラム(5/3/1等)
- パワーリフティング大会出場検討
- 食事を完全に管理
- 睡眠・回復を最優先
- メンタル面の強化
「趣味」を超えて「競技」の領域に入ります。
「種目バランス」も重要体重比のバランスが偏っていると怪我リスクが高まります。一般的に、
- ベンチ:スクワット:デッドリフト = 1 : 1.3 : 1.5
体重70kgで:
- ベンチ100kg → スクワット130kg、デッドリフト150kg程度が理想バランス
「ベンチだけ強い」「スクワットが極端に弱い」状態は、フォームの偏りや怪我の原因になります。
BIG3を「無理せず伸ばす」3つのコツ
伸び悩み・怪我を避けるコツを整理します。
コツ1: フォームを変えない「重量を伸ばすために フォームを崩す」は、ほぼ全員が陥る罠です。
- 重量より動作の質
- 鏡・動画でフォーム確認
- フォームが崩れた重量は無効
詳しくはフォームか重量かもご参照ください。
コツ2: 「漸進的過負荷」を守る漸進的過負荷 = 徐々に負荷を増やす原則。
- 毎回1〜2kg増を狙う(初心者)
- 中級者は週・月単位で増やす
- 「いきなり10kg増」は怪我リスク大
少しずつ・着実にが、結果的に最短距離です。
コツ3: 停滞期を「成長期」と捉える伸び悩んだ時に、
- フォーム改造のチャンス
- メニュー変更で新しい刺激
- 食事・睡眠の見直し
- 「変化のサイン」と前向きに
「停滞期で諦める」が最大の敵です。
「体重を増やす」選択肢体重比を上げる方法は2つ:
- 挙上重量を上げる
- 体重を下げる
ただし「体重を下げる」と筋力も落ちる場合が多いので、原則「挙上重量を上げる」を優先します。
体重を増やしながら挙上重量も上げる「バルクアップ期」と、体脂肪を減らす「カット期」を周期化するのが、本格派の取り組み方です。
現場視点: BIG3の体重比で伸びた会員様の話
10年現場で見てきて、BIG3を体重比で伸ばした会員様の話をします。
ケースA: 30代男性、1年で中級者から上級者へ- 体重70kg
- スタート: ベンチ80kg、スクワット100kg、デッドリフト120kg
- 1年後: ベンチ110kg、スクワット140kg、デッドリフト170kg
- 体重比: ベンチ1.57倍、スクワット2.0倍、デッドリフト2.4倍
- 「明確な目標があるとモチベが続く」
- 体重55kg
- スタート: ベンチ20kg、スクワット40kg、デッドリフト50kg
- 6ヶ月後: ベンチ35kg、スクワット60kg、デッドリフト75kg
- 体重比目標達成
- 「数値で進歩が分かるから楽しい」
- 体重75kg、ベンチ80kgで半年停滞
- フォーム改造に1ヶ月
- 補助種目を見直し
- 3ヶ月後: ベンチ95kgまで伸びる
- 「焦らずフォームを見直したのが効いた」
- 体重比で目標を立てる
- フォーム最優先
- 漸進的過負荷
- 停滞期は「成長のチャンス」
- 食事・睡眠の質を保つ
体重比目標は「現在地確認の指標」であって、絶対的なゴールではないです。「健康・体型・人生の質」が本来の目標で、BIG3はそのための1つの手段です。詳しくはボディビルダーが水を大量に飲む理由もご参照ください。
Re:Glowでの目標設計会員様には、
- 初回カウンセリングで現在のBIG3を測定
- 体重比から目標値を設定
- 3ヶ月ごとに進捗確認
- フォーム最優先のセッション
- 個別のメニュー設計
このスタンスで、確実に成長を実感していただいています。
- アクセス:京王井の頭線 三鷹台駅 徒歩6分
- 住所:東京都三鷹市井の頭2-11-16 ARKHOUSE井の頭101(B1F)
- アクセス:京王線 調布駅から車で約10分/バスで約15分
- 住所:東京都調布市深大寺東町2-7-2 meedo03号室
まとめ
BIG3の目標値は「体重比」で決まります。
男性の体重比目標(中級者):
- ベンチ: 体重×1.0倍
- スクワット: 体重×1.5倍
- デッドリフト: 体重×1.75倍
女性の体重比目標(中級者):
- ベンチ: 体重×0.6倍
- スクワット: 体重×1.0倍
- デッドリフト: 体重×1.25倍
種目間バランス: ベンチ:スクワット:デッドリフト = 1:1.3:1.5
到達期間の目安:
- 初心者→中級者: 6ヶ月〜1年
- 中級者→上級者: 1〜3年
伸ばすコツ:
- フォームを変えない
- 漸進的過負荷を守る(毎回1〜2kg増)
- 停滞期を成長期と捉える
体重比という客観指標があると、トレーニングのモチベが明確になります。「人と比べる」のではなく「過去の自分」と比べて伸ばしていくのが筋トレの本質です。
中級者レベルまでいけば、日常生活では十分な筋力なので、そこから先は「趣味として」「健康として」自由に伸ばしてください。
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